志学通信 第8号

掃除と茶碗洗い

 突然、部屋の掃除が始まった。生徒たちが試験対策期間なので、毎日のように登校して来るこの時期。広い教室があるのにS先生の部屋で、大勢居座って、学習したり雑談をしている。尊敬する好きな先生のそばに居たいのはよく分かる。しかし、綺麗好きの先生の部屋が雑然とした感じになる。
生徒の言葉に耳を傾けながらの仕事は大変だろうな、と推察するがS先生は、生徒との雑談の中にこそ互いの信頼感を育てる基礎があるという。
部屋の汚れが気になって居た女性のN先生から、「やりっぱなしの忘れ物が置いてある、ペットボトルの忘れ物が置きっぱなし、良い加減にしなさい。掃除しなさい!」と、注意をされた。
それで、S先生の部屋の掃除が始まったというわけ。
N先生の指示を受けながら、わいわいガヤガヤ、掃除機をかけ、拭き掃除をする生徒たち。床までとても綺麗になった。

一緒に食事を取った後、生徒の誰かが代表でみんなの食器を洗う。
毎日の昼食の食器洗いをしてくれている一年生の3人組は、この3ヶ月で本当に、手早く、綺麗に食器洗いがこなせる様になった。
毎日の繰り返しは大事だと思う。

茶碗洗い、掃除といった基礎的な生活習慣は、家庭では母親がやってくれる仕事になっているかもしれないが、実は、手順を考えたり、手早く済ますための工夫であったり、まさに生活の知恵。実際にやってみる事が、一番良いように想う。
そういう仕事がキチンと出来ない生徒の方が、学習意欲にむらがある気がする。

朝登校して、部屋を開けた時、キチンと整理され、美しく並んだ机と椅子を見るのは本当に清々しいものだ。

我が家でも夜寝る前に、「机の上には何も置かない。」「キチンと台所を美しく整える」ことを務める様にして居ます。

2020/12/21(Y.Y)

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